特集 助産婦の現任教育
北里大学病院産科の場合
助産婦としてICU研修を体験して
泉田 良枝
1
,
中島 和美
2
1北里大学病院産科
2有田市立病院産婦人科
pp.297-299
発行日 1985年4月25日
Published Date 1985/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206622
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ICU研修の体験を産科看護へ
産科病棟に勤務して,はや5年が過ぎようとしている。産科看護に携わるなかで,妊娠・分娩・産褥の正常な過程をはじめとして,ハイリスク妊娠・DICなどの産科救急に至るまで,ある程度の事例を経験することができた。まだまだ,経験が実践に生かしきれてはいないが,反面,マンネリ化したものを白分のなかに感じはじめた時期でもある。
最近は,新人や学生を指導する立場をとるようになり,当然,事例経験も豊かになっている。しかし,指導内容はまだまだ不十分で,新人助産婦や学生の要求のレベルに達していないのが現状である。後輩との関わりを持つことは,自分自身も少なからず刺激されて学習意欲が湧いてくるが,指導の過程で行き詰まってなかなか意欲が持続していかない。また,そのままで良しとする甘えもあって努力しない,という情けない状況であった。そのような折にICUの研修を行なって今までとは違った立場で病棟を見ることになり,自分を振り返る良い機会となった。
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