特集 助産婦の現任教育
北里大学病院産科の場合
産科病棟における現任教育のすすめ方
赤嶺 容子
1
1北里大学病院産科
pp.292-296
発行日 1985年4月25日
Published Date 1985/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206621
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はじめに
当院産科病棟の特性,助産婦の背景などについては先に紹介した。大学病院であることから,当院産科では,正常な妊産褥婦の看護とともに,正常を逸脱した状態を確実に判断し,母児の安全をはかることが,1年めの助産婦にも要求される。
周産期管理の発展はここ十数年とくにめざましく,その中で私たちは育ってきている。そして現在では,今まで医師のオモチャとしか考えていなかった胎児監視装置を実際に助産婦が使いはじめ,胎児仮死を発見し,児を救う手だてとなっている。母体搬送(マターナル・トランスポート)による母児救急も多いが,その中で働く私たちは,決してベテランではない。若い新人と,経験5〜6年までの助産婦がほとんどである。ここでは,お五いの体験を共有し学び合う事例検討会,現在こころみはじめたプライマリナーシングおよびICU研修を中心に,北里大学病院産科病棟の現任教育のすすめ方についてのべていきたい。
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