発行日 1976年12月25日
Published Date 1976/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107492
- 有料閲覧
- 文献概要
私どもが早期胃癌の肉眼分類を行なう際に,かねてより,これでよいのかという疑問をもつことが少なからずあった.それは人によって,分類の基準が多少異なることが,ときにみられたからである.混乱の原因がどこにあるかを全般的な見方でさぐるとともに,各論について,さらにその基準のとり方の差を分析する必要があると考えていたところ,胃と腸11巻1号に再検討の座談会がもたれ興味をもって読ませてもらった.
それより先,1973年,P. Hermaneckが発表した日本の早期胃癌分類に対する評価に関する論文は,出典,引用データの解釈のあいまいな点があり,それに対する反論を目くじらを立てて論ずるほどのものではないにせよ,正しい考え方の説明を伝える必要はあると考える.しかしながらわれわれが日常行なっている分類についての誤差の一面を,ある面では指摘していないとはいえないと思う.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.