連載 産科臨床検査の実際・2
不妊症の検査法(1)
石井 明治
1
1聖マリアンナ医科大学産婦人科
pp.95-98
発行日 1985年2月25日
Published Date 1985/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206587
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不妊症とは
生殖年齢にある夫婦が避妊を行なわずに夫婦生活を続けているにもかかわらず,2年以上妊娠しない場合を不妊症という.結婚後1年以内に約80%の婦入が妊娠していることから,結婚後1年しても妊娠しない場合は何らかの不妊の原因が孝えられる.
まず受精のメカニズムを考えてみよう.射精された精子は子宮頸管・子宮腔をへて卵管膨大部へ達する.一方卵巣から排卵された卵子は卵管釆にとり込まれ,卵管膨大部で受精する.この受精卵は卵管を通って子宮腔へ達し,脱落膜化した子宮内膜に着床する.したがって,受精のメカニズムの1つでも障害があれば不妊症となる.ここでは主に女性不妊の検査法について述べてみよう.
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