研究・調査・報告
下腹部冷罨法と分娩時出血量の検討
佐藤 洋子
1
,
野呂 由紀子
2
,
中山 玲子
3
1秋田大学医学部附属看護学校
2秋田大学医学部附属看護学校附属病院
3秋田大学医学部附属看護学校産婦人科
pp.509-512
発行日 1984年6月25日
Published Date 1984/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206469
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はじめに
分娩期における産婦管理としては,分娩時出血量を最小限にとどめることが重要である。大量出血を予防するためルチーンで行なわれる処置の実施率を文献1)でみると,1)全分娩例に子宮収縮剤の注射を行なう(96%),2)内指診により軟産道裂傷の有無を調べる(73%),3)下腹部冷罨法を行なう(51%),などとなっている。つまり,この報告によれば,下腹部冷罨法の実施率は約半数を占めていることになる。
今回,胎児娩出直後にメテルギン1筒を静注する処置に加え,下腹部にアイスノンを用いて冷罨法を実施することにより分娩時出血量を有意に減少させることができたので,効果的な看護の方法としてここに報告する。
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