特別記事 鼎談
看護的視点から出産教育を考える—新刊『出産教育』の主張を受けて
新道 幸恵
1
,
菅沼 ひろ子
2
,
高橋 禮子
3
1東海大学医療技術短大母性看護学
2聖母病院
3いわき市立総合磐城共立病院
pp.936-946
発行日 1983年11月25日
Published Date 1983/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206343
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『出産教育』のインパクト
新道 『出産教育—看護的視点から—』というこの新刊を読まれて,どのように感じられたかという印象をまずお聞きしたいと思います。
菅沼 この本は友人が持ってきて,初めて目にしたのですが,タイトルが『出産教育』となっていて,タイトルからも,ああおもしろいなと,私どもは常々分娩準備教育と言っていましたけど。私たちがやっているところだしと思いましたし,そして副題の「看護的視点」というところでとってもうれしく思ったんですね。保健指導は治療の一部だけれども,「看護的視点から」というとらえ方を非常にうれしく思ったんですね。いま自分が看護という面であらためて考えだしているところからうれしく思ったんだろうと思うんですけれどもね。そして読んでいくうちに,常々保健指導しながら,分娩介助しながら,こうかなと疑問に感じていたことがすでにきちんと書かれてあってああすごいというような感じなどですね。すごく広い分野から集約されて出産教育としてまとめてあって,ああ,やっている人たちはやっているんだと,そういう実感でしたし,私たちの目には入らなかった部分がまとめてくださってあるというので,まずは感謝という感じ。そんな感想が第一印象です。
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