今月の臨床 妊産婦と薬物治療─EBM時代に対応した必須知識
Ⅱ.妊娠中の各種疾患と薬物治療
4.妊娠・出産にかかわる疾患の治療と注意点
[産褥] マタニティーブルーズ,産後うつ病
佐藤 昌司
1
,
吉田 敬子
2
,
山下 洋
2
,
中野 仁雄
3
1九州大学病院周産母子センター
2九州大学病院精神科神経科
3九州大学大学院医学研究院生殖病態生理学
pp.660-663
発行日 2005年4月10日
Published Date 2005/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100309
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はじめに
女性のライフサイクルのなかで妊娠・出産および育児期は,内分泌的均衡の変動など生理学的変化と心理社会的状況の変化とが同時に起こり,うつ病の発症をはじめとして,メンタルヘルスに不調をきたしやすい時期である.その状態像は,軽症で一過性の場合から重症までと幅広い.身体的疾患のみならず,妊産婦の精神障害を見逃さないこともまた,われわれ産婦人科医の重要な責務である.
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