私と読書
「サルとヒトのセクソロジー」—大島清著
沼田 睦美
1
,
林田
1元:虎の門病院
pp.248-250
発行日 1983年3月25日
Published Date 1983/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206203
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実を結んだ"性"への生物学的アプローチ
1 助産婦雑誌に連載された「サルとヒトの比較産科学」が,このたび『サルとヒトのセクソロジー』という性科学のいわゆる教養本として,メディサイエンス社より発行された。表紙には,母ゴリラと,美人で大地のごとく豊かな肉体をもった母親とが,互いに子供を抱き,何かいいたげに向かいあっている姿がユーモラスに描かれている。
著者自身も述べているように,「サルとヒトの比較産科学」は,最初はサルとヒトのお産だけを語るつもりだったという。しかしお産を語るには,性や妊娠を抜きにしては語れず,お産を語れば,その哺育までもと,テーマは次第に広がっていき,結局はそれがわれわれ読者の願うところとなって,今日,『サルとヒトのセクソロジー』に変身し,登場したわけである。
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