鏡下咡語
サルとヒト
舩坂 宗太郎
1
1東京医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.768-769
発行日 1992年10月20日
Published Date 1992/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900606
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サル年ということもあり,また日本の霊長類学の「開祖」であられる今西錦司博士が他界された年であり,そして筆者は「化石人類学一人の進化」に興味をもっているので,稿を求められたのを機に「サルとヒト」と題してチンパンジンについて駄文を弄したい。
ヒトは自分の都合のよいように解釈するものらしい。たとえば,ヒトの特徴を「直立二足歩行をする」とか,「道具を使う能力を持つ」とか,「言語を操る」と決めて,他の動物より優れた存在と勝手にみなしてきた。
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