特集 妊娠・出産とこころの変化
産褥期に精神不安を訴えた長期入院患者の看護
三輪 百合子
1
,
武井 とし子
1
,
巽 美恵子
1
,
寺下 智子
1
1信州大学医療技術短期大学部専攻科
pp.125-131
発行日 1982年2月25日
Published Date 1982/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205972
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はじめに
近年,産科領域における精神障害の問題が,各方面から注目されている。妊娠分娩は,1人の女性が母となるための一大試練であり,これを乗りきるためにはまず心身が健全であることが基本である。その他,社会的要因も軽視できないものがあり,森らの調査報告5)でも,最近の急激な社会構造の変化を産科領域にいるものは十分考慮すべきことが強調されている。
今回妊娠中期から長期入院していた重症妊娠中毒症を合併した双胎妊婦で,分娩後精神不安状態がみられた症例を看護する機会を得たので,看護の概要につき報告し,皆様の御批判を仰ぎたいと思う。
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