指標
実験的SFDに関する研究
森山 郁子
1
Ikuko Moriyama
1
1奈良県立医科大学産婦人科学教室
pp.413-422
発行日 1979年6月10日
Published Date 1979/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206047
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新生児学の進歩によって,新生児の管理,保育についてのさまざまな問題が解決されつつあるので,残された諸問題の大部分は,胎児期の異常に帰せられることがクローズアップされてきた。その中で,子宮内胎児発育障害(IUGR,またはSFD)は原因が明らかでない部分が多く,その要因がつかめれば,それに対応した有効な治療法が,妊娠中に行なえるのではないかと考えられる。
そこで,われわれは臨床的SFDの発症要因と推定されるものを,さまざまな角度から動物実験のレベルで再現して,得られた成績から臨床的諸問題の解決に役立てようとした。実験は主に妊娠ラットを用い,各種条件によって作製したSFDについて,胎児と胎盤では,発育障害因子に対する感受性の度合が,妊娠時期によって差があることを図1にまとめた。
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