特集 地域母子保健と助産婦の役割
地域母子保健実習を通して考えること
必修科目としての「地域母子保健」の教育方針について—弘前大学医療技術短大専攻科(助産学特別専攻)の場合
新道 幸恵
1
1弘前医療短大専攻科
pp.452-453
発行日 1980年7月25日
Published Date 1980/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205729
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弘前大学医療技術短期大学部専攻科(以下当専攻科という)では,「地域母子保健」の教科目では,演習として必修1単位,選択1単位,実習として必修2単位を設けている。そのうち,私は,必修である演習,実習を担当してきた。私の担当範囲内のことについて以下,簡単に述べることにする。
当専攻科では,現在6回生が在学中であるが,「地域母子保健」を教育するにあたって,1回生のときから,主として①地域母子保健状況や活動の実態を理解させる,②地域母子保健活動における助産婦の役割を理解させる,という二つの目標を設定してきた。また,その年毎に,上記の目標に照らして,新たに目標を設定し,それに基づいて教科内容を定めた。その結果,現在に至るまでの5年間,教科内容には年々若干変更が生じている。すなわち1年目は,むつ・下北地方の母子保健の実態を既存資料の分析によって理解させるという目標のもとに,むつ・下北地方の基幹病院でもある,むつ総合病院に合宿させ演習を行なわせた。その合宿所から病院や保健所,市役所に出かけて,それぞれの場所に保管されている診療録や,人口動態統計,母子保健統計,母子保健活動資料等から必要な情報を収集,分析させまとめさせた。
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