特別企画 未熟児医療と看護
未熟児が教えてくれるもの—助産婦学生の未熟児実習の記録から
田島 香代子
1
,
乙部 洋子
1
,
高橋 環
1
,
前迫 園子
1
1神奈川県立こども医療センター未熟児病棟
pp.825-831
発行日 1979年12月25日
Published Date 1979/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205642
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1.はじめに
未熟児の養育が行政にとりあげられ,未熱児看護が本格的に歩み始めてから20年余が経過し,その業積にはめざましいものがある。NICU(Neonatal Intensive Care Unit)の進歩をはじめ,日常ケアの向上はもちろんのこと,地域との連携など軌道に乗ったといえるだろう。しかし,未熟児医療にとって何よりも大切なことは生ませない努力であることはいうまでもあるまい。
当センターも開設以来10年を経過し,ほかの未熟児施設と同様,極小未熟児の救命,保育等に関する経験を積み重ねてきている。その中での看護研究,ケース報告等の発表の機会も得ているので,今回は,全般的な未熟児施設紹介を含めて,開設と同時に始められ,10年の歩みをもつ助産婦学生の未熟児実習を考察してみたのでここに報告し,今後の未熟児救命,保育,看護に役だてていきたいと思う。
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