米英の助産婦教育と活動(最終回)
英国の助産婦教育と活動
新道 幸恵
1
1弘前大学医療技術短期大学部専攻科(助産学特別専攻)
pp.637-644
発行日 1979年9月25日
Published Date 1979/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205602
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1.助産婦教育
英国の助産婦教育の歴史には,次に示すような,日本と類似している点がみられる。①最初のうちは,産婦人科医によって助産婦の養成がされていた。②助産婦の養成が始められたのは日本とほぼ同じ頃で,1872年である。③助産婦になるのに看護婦の資格は必ずしも必要ではなかった。以上がその主な点である。
英国では,中央助産婦省(Central Midwives Board)が助産婦法にのっとってその教育と活動を管轄している。資格試験の実施,免許の授与,名簿の登録など,教育行政を統轄し,助産婦の活動を監督する立場にあるのがこの機関である。時には,助産婦法に違反する者があれば,名簿登録を取り消したり,業務の継続を永久または一時的に停止したりする権限をも持っている。この中央助産婦省の中央集権的な強力な働きは,現在の助産婦の教育や活動の水準向上,維持に大いに役立ってきたようである。
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