研究・調査・報告
ホスピタル・ルティーンに対する妊産褥婦の意識—分娩を中心として
横尾 京子
1
1淀川キリスト教病院・新生児室
pp.167-176
発行日 1979年3月25日
Published Date 1979/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205514
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1.調査実施の背景
分娩後の母子分離が母子行動に及ぼす影響については,すでに多くが報告されているところである。私どもは,昭和52年9月より,院内母子関係合同勉強会を設け,当初の,Marshall H. Klaus & Jhon H. Kennell著Maternal-infant bondingの紹介から発展し,施設分娩における望ましい母子のあり方を検討しているわけである。その一環として,分娩を中心としたホスピタル・ルティーン(H. R. と略す)に対する妊産褥婦への意識調査を実施することになった。
つまり,それは,国外における先人たちの輝かしい研究結果が,実際的に私どもが接する妊産褥婦たちにどのように受け止められるかを,まず知ることにあった。そして,知ることによって,産む側の希望に即した,しかも,母子結合を強めるH. R. を考案し,また実施にあっては,H. R. に対する医療者側の柔軟な姿勢が維持できるようにとするものであった。
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