私と読書
助産婦ならではの記述内容—「マイルズ・助産婦マニュアル」を読んで
織田 典子
1
1東京女子医大第二看護専門学校
pp.122-123
発行日 1979年2月25日
Published Date 1979/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205505
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日本における助産婦教育の歴史は非常に古い。その長い歴史の中で助産婦独自の手によって助産婦教育のための教本として書かれたものは残っていない。このような中でここに「マイルズの助産婦のための教本」がある。英国の助産婦が25年の問に第8版まで改版を重ね,現在も広く利用されているものである。今回,日本の第一線で活躍しておられる先輩助産婦たちの手により翻訳・出版されたことは,助産婦教育界への貢献のみならず,非常に高く評価されると考える。
本書は英国の実情に合わせて述べられているものの,国の現在の状況に照らしても大いに活用できる。ページを重ねるごとに,筆者が最新の情報を集めるために英国の産院を40か所以上訪問され,内容の充実にあらゆる場面で努力された跡をうかがうことができ,それらの場面にぶつかるたびに敬服させられるのである。
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