私と読書
再確認した母体管理の重要性—「胎児の環境としての母体—幼い生命のために」を読んで
村崎 美佐子
1
1都立築地産院
pp.322-323
発行日 1978年5月25日
Published Date 1978/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205382
- 有料閲覧
- 文献概要
副題として"幼い生命のために"と掲げてある「胎児の環境としての母体」を読んで,読者,つまり対象はだれだろう,専門的な書き方だし,しかし言葉はわかりやすいし,医療従事者向けかな,それとも母親向けかな,と考えてしまった。助産婦として何年か過ごしてきたが,この本を読んで,改めて認識したり,教えられたりしたことがたくさんあったからである。それで副題どうり幼い生命のために,幼い生命にかかわる仕事をしている私たちと,お母さんたちへの本だと受け取ることにしょう。値段も280円で手軽に購入できる。
著者は,"子どもの医学協会"代表の荒井良氏。専攻は動物発生学。なるほど,妊娠から分娩に至る胎児の発育について,こと細かに書いてある。そして,母体の健康がいかに胎児に影響を与えるかということがわかりやすく,しかも愛情をもって,手にとるように書かれている。
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.