特集 胎児死亡
母体合併症と胎児死亡
塚田 一郎
1
Ichiro Tsukada
1
1関東逓信病院産婦人科
pp.35-39
発行日 1974年1月10日
Published Date 1974/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204982
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胎児死亡の頻度が高い母体合併症としては,感染症を除外すると,妊娠中毒症と糖尿病が主なものである。慢性腎炎,本態性高血圧その他の高血圧性疾患でも胎児死亡をきたすことが少なくないが,そのような例では妊娠中に症状の著明な悪化が認められ,妊娠中毒症を合併したと解釈せざるを得ないことが多いので,ここでは混合型妊娠中毒症の中に含めて論ずることにする。
このほか,妊娠性急性脂肪肝でも胎児が死亡することがあるし,先天性溶血性貧血でも死産が多いと報告されているが,いずれも稀な疾患であり,紙数の都合もあるので,本稿では割愛することにしたい。
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