今月の臨床 先天異常をどう診るか
新しい検査法
4.母体血からの胎児診断
北谷 真潮
1
1金沢医科大学人類遺伝学研究部門
pp.54-56
発行日 1998年1月10日
Published Date 1998/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903142
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胎児の遺伝性疾患や染色体異常症の診断は,絨毛採取や羊水穿刺で得た胎児由来細胞を用いて行われている.これらの方法は少ないながらも胎児損傷や流産の危険を伴う.より侵襲の少ない胎児診断法が求められている.妊娠母体末梢血中には極少量の胎児血球が存在する.この胎児血球を分取できればPCR (polymerase chain reaction)法やFISH(fluorescence in situ hybridization)法で,遺伝子変異や数的染色体異常の診断が可能となる.
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