助産婦事典
先天性代謝異常症の新生児マス・スクリーニグ—最近の動向
北川 照男
1
,
西谷 修
1
1日本大学医学部 小児科
pp.44-49
発行日 1978年1月25日
Published Date 1978/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205323
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1.はじめに
昭和52年10月より先天性代謝異常症のマス・スクリーニングが公費で行なわれているが,その対象となった疾患,フェニールケトン尿症,メープルシロップ尿症,ヒスチジン血症,ホモシスチン尿症,ガラクトース血症は,いずれも発見されれば治療ないし予防を容易に行ない得る疾患である。
1953年ドイツのピッケル博士が,低フェニールアラニン食によるフェニールケトン尿症の治療を初めて試みて以来,多くの研究者によってその治療が検討され,早期に診断し,早期に治療するほど予後が良いことが明らかになった。そして,フェニールケトン尿症のような先天性代謝異常症を正しく診断できるマス・スクリーニングが必要とされるようになった。
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