インターホン
日常性という倦怠感の中で
山下 絹子
1
1都立大久保病院
pp.202
発行日 1977年3月25日
Published Date 1977/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205186
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助産婦として就職して5年を経過した今,忙しい業務に追われ,つい考えることなしに,分娩介助・保健指導などの日常性へ倦怠感をおぼえているこの頃です。
就職当時から学生時代の延長で,自分自身の助産録(分娩台帳程度の記載で,最初の頃は感想まで記入している)をとっていますが,現在のところ,約240例の経験です。最初の20例ぐらいは,指導先輩たちの前で手がふるえながらの分娩介助や,次から次への分娩に,どの症例から手をつけたらよいのかわからず,泣き出しそうな思いでした。心音が気になり必要以上に聴取したこと,陣痛に耐えられずに騒いでいる産婦と共に一娩中苦しんだ夜勤等,1例1例の思い出があります。
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