わたしの助産術
頤部の触診—その意義と効用
藤田 八千代
1
1神奈川県立衛生短大
pp.69-71
発行日 1977年1月25日
Published Date 1977/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205161
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1.はじめに
わが国における看護職の教育または業務について,現在ほどその専門性が問われているときはない。そしてまたその教育・業務に関する理念についても今ほど混乱していることはない。冒頭に敢えて看護職といったが,いわゆる助産婦・看護婦・保健婦をさしてときに総称して看護職と呼んでいる。同じ看護の領域において業務を遂行してゆくものという意識からであろう。厳密にいえば,これにも問題がないわけではない。
しかし今回はその問題に直接触れるのではなく,助産婦業務の専門性を,対象とのかかわりの中で明確にし,証明してゆく観察の視点と方法を,頤部の触診を通して記述してみようと思う。
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