社会学的視座から家族をみる・III.
親と子と—その1
北原 龍二
1
1信州大学教育学部社会学研究室
pp.369-371
発行日 1976年6月25日
Published Date 1976/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205055
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1.説明不要・理由づけ超越の世界
親と子との関係,親と子との世界については,説明を省略し,こと改めて理由づけをすることもない論調が,現代日本では支配的である。主として親の側からのものを選んでみても,仮りに次のように分類できる〈いいまわし〉や〈キマリ文句〉に,私たちは聞き馴れている。
一体型 親と子との一体性を強調するもの。「子の悲しみは,親の悲しみ」,「子どもが苦しんでいるのをみて,平気でいられる親がどこにいますか」
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