特別寄稿
望ましい助産婦像を求めて—その2
唐沢 陽介
1
,
入内島 明美
1
1三楽病院附属助産婦学院
pp.629-637
発行日 1975年12月25日
Published Date 1975/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204959
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4.続・助産婦とは"何をする人ぞ!"
1)いわゆる"助産"をめぐって
助産とはいわば助産婦業務の生命線である。母性保健のハイライトがここにある。助産婦がもっとも"助産婦らしく"見えるのは"助産の場"においてであり,またそうあらねばならない。
助産のなんたるかをいまここで云々することは不必要であると考えるので省略したいが,前項で述べたごとく,医師と助産婦の業務の境界線をどこにおくかが常に問題にされてきた。この場合,あらゆる状況より判断して,万人が不自然と考える点に境界線がひかれた時,必ずいつかそのひずみが吹きだしてくる。筆者らは,基本的な姿勢として前述のごとく,"正常妊娠,分娩,産褥に"まつわる事象は,完全に助産婦の責任分野に含まれるようひかれるべきと考えたい。ここでいうのは,理念としてではなく,現実的な業務の消化の方法である。
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