特集 授乳指導を総括する
母児同室・異室制と授乳指導
高久 武子
1
1田園調布中央総合病院産婦人科
pp.137-139
発行日 1975年3月25日
Published Date 1975/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204830
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1.はじめに
産褥の母児管理の方式には,母児同室制と異室制があり,各施設がそれぞれにその長所短所を考慮に入れて,どちらかを採択している。どちらにしても,授乳指導は母児管理の中で最も大きな位置を占めている。哺育を母乳で行なうことが,最も良いことはすでに知られているところだが,その授乳を円滑に行なえるようにすることは,母親にとって疲労を少なくし,児への愛情を昂めるものであり,児にとっては母乳を十分摂取することができて,栄養面はもとより,発育の面からも順調な経過をとる基礎となるものである。
私たちの所では,昭和42年2月まで母児異室制を行なっていたが,1か月の予行期間をおいて,4月から母児同室制にきりかえた。異室制と同室制の両方式を経験してきたので,それぞれの授乳指導について,比較しながら述べてみたい。
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