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昭和49年度,母子保健関係予算
三日市 勇
1
1厚生省児童家庭局母子衛生課
pp.198-202
発行日 1974年4月25日
Published Date 1974/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204683
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1.はじめに
母子の健康の保持増進を図るための母子保健事業は,国民の保健対策において基盤をなすもので,人口構造の老齢化,社会環境の悪化がすすんでいるわが国において,今後ますます重要な施策となっております。また健康な児童を出産し,健全に育成する児童福祉対策においても母子保健の向上は基本的な条件であり,現代の医学および医療技術の進歩は,心身障害の発生予防,早期発見および早期治療,ならびに従来治療困難といわれていた各種の疾病の治療について著しい成果があげられており,これら心身障害対策,難病対策のうえからも母子保健対策の重要性が認識されてきております。
わが国の母子保健事業は,制度として実質的な活動がすすめられたのは,児童福祉法の制定により妊娠の届出,保健指導,未熟児対策などの施策がとられ,さらに母性の保護を含めた総合的体系的な整備が図られた母子保健法の制定によって,しだいにその成果をあげられてきているところであります。
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