特集 全国助産婦学生研究論文集・1
回復時間別にみた重症仮死児の予後
吉本 れい子
1
,
森 久美子
1
,
大庭 治子
1
,
野崎 フキ子
1
,
山村 博三
1
1聖バルナバ助産婦学院
pp.102-108
発行日 1974年2月25日
Published Date 1974/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204661
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1.はじめに
従来,仮死の程度を重症・軽症・第1度・第2度などで表現していたが,現在ではApgar Score(以後Apgと略す)をもちいることが多くなった。これは重症,軽症などよりも具体的な評価法であり,進歩だとは思うが,生後1分の,ただ1回のApg評価のみでよいだろうか。ことに1〜3点というような,いわゆる重症仮死の場合には,それだけで十分であろうか。事実仮死児の長期予後の上からは,5分後の点数がさらに重要であるといわれている。我々は5分後の点数も必要ではあるが,それよりもほぼ正常な点数に回復するまでの時間のほうが,長期予後を追跡する上に重要であり,適当であるとの観点に立ち,この研究にとりくんだ。
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