特集 全国助産婦学生研究論文集・1
恥骨結合上縁から臍中央部間距離の個人差について
谷 明美
1
1国立京都病院付属高等看護助産院助産婦科
pp.84-88
発行日 1974年2月25日
Published Date 1974/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204655
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1.はじめに
産科領域においては,臨床上,下腹部を対象とする場合が多い。この際,とくに子宮底の位置を定め,比較する場合に恥骨結合上縁および臍部を基準としてもちいられている。臍部を基準として子宮底の位置を比較表示することはたいへん便利でしかも簡単な方法といえよう。しかし臍部位置については,個人差があるものと思われる。日常の私たちの業務,とくに産褥子宮復古の観察においても,この差の大きさにときどき遭遇することがある。
だが臍部位置の個人差については,いまだ調査報告もなく,明らかにされていない。そこで今回,臍部位置の個人差を検索する方法として,恥骨結合上縁から臍部間の距離(以下恥一臍距離と略す)を測定し,その分布度を比較し,さらに身長,坐高および年齢との関連性について,それぞれ比較検討したので,ここに報告する。
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