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Rinsho Seikei Geka Volume 60, Issue 6 （June 2025）

臨床整形外科 60巻6号（2025年6月発行）

Japanese English

特集仙腸関節を科学する

仙腸関節の動きを規定する恥骨結合 The Role of the Pubic Symphysis in Regulating Sacroiliac Joint Motion 田中宏和 ¹ , 須田博子 ¹ , 黒澤大輔 ² Hirokazu TANAKA ¹ , Hiroko SUDA ¹ , Daisuke KUROSAWA ² ¹田中整形外科医院 ²JCHO仙台病院日本仙腸関節・腰痛センター／国際仙腸関節研究所 ¹Tanaka Orthopedic Clinic ²Japan Sacroiliac Joint and Low Back Pain Center／International Sacroiliac Joint Research Institute, JCHO Sendai Hospital キーワード：恥骨結合 , pubic symphysis , 機能解剖 , functional anatomy , 仙腸関節 , sacroiliac joint Keyword: 恥骨結合 , pubic symphysis , 機能解剖 , functional anatomy , 仙腸関節 , sacroiliac joint pp.731-736

発行日 2025年6月25日 Published Date 2025/6/25

DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600060731

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参考文献 Reference

寛骨は仙腸関節後方の骨間仙腸靱帯を支点として動く．そして恥骨結合は寛骨先端に位置している．そのため恥骨結合はこの長いlever arm(寛骨)の先端に加わる弱い力を制御することで，支点に近く強い負荷が加わっている仙腸関節をコントロールできる．以上のことから恥骨結合は仙腸関節の運動を制御できていると考えられる．仙腸関節自体の運動を直接捉えることは難しいが，その異常可動性は恥骨結合部に拡大して表現される．恥骨結合に異常可動性がある場合，仙腸関節を含めた骨盤輪全体の病態と捉える必要がある．