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緒言
妊娠時に於ける母体の変化の一つとして,骨盤諸靱帯の弛緩することは古くより知られた事実であり,既にHippocratesの著書の中にも婦人に於ける分娩時の恥骨結合離開について言及して居る。婦人の恥骨結合のX線学的研究はかなり多数にのぼるが,本邦に於いても尾島12)(1938)は経腟的撮影法により非妊婦では平均3.26±0.04mmであるが,妊娠早期より離閉し始め略々其末期迄増大を続けて,妊娠前半期には平均4.31±0.11,後半期には5.29±0.10,末期の2ヵ月では5.65±0.13であると述べ,山田15)(1954)も同様の方法によつて非妊未産婦の恥骨結合最狭部の距離は2.56であるのに,妊娠10ヵ月には3.99に迄離開するのを観察した。恥骨結合が妊娠時に離開し,骨盤諸靱帯も弛緩することが,内分泌的に起る現象であるとすれば興味深い。
このような骨盤の妊娠性変化の原因については,これまで妊娠時に増量するEstrogen及びProgesteroneなどの作用によるものと推定された。
For the radiographic determination of the degree of separation of pubic bones in mice a holder,on which a mouse was tied and fixed on its belly, was logitudinally inclined by 40 degree againstthe main x-ray bundle using ultra-soft x-ray apparatus as shown in Fig. 1. The picture on the filmwas ten times enlarged for measurement of the minimal width of symphysis pubis. In the courseof gestation 15 determinations were performed for each mouse.
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