付録 絵で見る保健指導
Ⅰ.妊娠の成立,妊娠の経過,検診のあり方
竹村 喬
1
1大阪逓信病院産婦人科
pp.65-68
発行日 1974年1月25日
Published Date 1974/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204649
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§1-1 妊娠の成立
妊娠は,排卵・性交(射精)→受精→着床の過程を経て成立する。すなわち,男性の精巣に貯えられている精子は,性交時,前立腺の分泌液などとともに精液となって,女性の膣内に射精される。射精された精子は子宮から,さらに卵管に向からが,この間数時間ないし十数時間を要するとされている。
いっぽう卵巣では,周期的な変化(発育卵胞→成熟卵胞→排卵→黄体→白体が毎月くり返されており,排卵により卵子は卵巣を離れ,卵管にとり込まれる。卵管では蠕動運動により卵管膨大部に送られる。ここで運よく精子とあえば,これと受精が行なれる。受精卵は細胞分裂をくり返しながら子宮に向かい,やがて子宮内膜に着床する。
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