連載 新生児の異常
新生児けいれん
石塚 祐吾
1
1国立東京第二病院小児科
pp.44-47
発行日 1973年4月1日
Published Date 1973/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204508
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はじめに
けいれんという症状は,新生児にとって放っておけない重大症状のひとつである。たとえば昭和46〜48年に全国16の国立病院において経験した新生児けいれん249例のうち,転帰不明の31例を除いた218例の予後についてみると,表1のように,死亡したもの31.7%,後遺症を残したもの11%という結果であった。
したがって新生児室や未熟児室で保育しているベビーが突然けいれんを起こした場合,またこういう新生児が院外から運ばれてきた場合は,とにかく直ちに適正な処置をしなければならないことは誰でもわかっているのだが,実際にあたっては—特に1人で勤務しているときなどは—何から始めてよいかわからないことが多いと思われる。
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