特集 救急手技のポイント
Ⅲ.胎児・新生児
新生児けいれん
本多 聡
1
,
柴田 隆
1
1順天堂伊豆長岡病院,小児科
pp.362-363
発行日 1990年4月10日
Published Date 1990/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900090
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新生児疾患の中でもけいれんは,生命および神経学的予後に重大な影響をもたらすことが多いため,きわめて重要な疾患のひとつとされている。その発生頻度自体は0.5%前後1)であるが,ハイリスク児においては発生頻度が高く注意が必要である。また,その原因,臨床症状,予後等において年長児とは大きく異なる。新生児けいれんは一見生理的な動きとまぎらわしい場合も少なくないが,けいれんの反復,持続に対しての治療が遅れると,頭蓋内圧上昇,脳血流減少,ひいては脳の不可逆的変化をもたらすため,注意深い観察が必要であり,新生児けいれんはすべて救急処置の対象と考え診断と同時に治療をも開始することが大切がある。
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