特集 全国助産婦学校学生研究論文集・2
子宮復古状態の観察
楠本 康子
1
,
中恵 恵
1
,
甲斐 久津子
1
1九州大学医学部付属助産婦学校
pp.48-50
発行日 1972年7月1日
Published Date 1972/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204390
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はじめに
今日の社会情勢は核家族を増大し,特に出産年齢層にあるものに核家族が多いといわれる。昨年本院において出産した者を対象にして調査した結果によると,核家族は初産婦で79.2%,経産婦で72%であった。また1カ月後検診時に調査したもので褥婦の床あげは分娩後3週間経てからと指導しているにもかかわらず,2週間までに床あげしている人が28%ですでに家事にたずさわり,1カ月では54%という結果であった。
このことは母性保護の見地より問題である。退院後家庭における看護者不在のため,今後ますますこのような早期に社会復帰の必要を迫られるであろう褥婦の,日常生活が円滑に行なわれるように産褥初期の看護が重要となってくる。そこで復古現象の中でも特にたいせつな子宮復古をあげその促進,遅延の原因となる数多い因子の中で,排尿と子宮底の輪状マッサージ等について調査することにした。
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