増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
産科編
X 産褥期処置・異常産褥
子宮復古不全
板倉 敦夫
1
1順天堂大学産科婦人科
pp.344-345
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103758
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疾患の概念
一般には正常の産褥経過よりも子宮の復古が遅れ,子宮収縮不良と悪露が長く続く場合や悪露滞留症を子宮復古不全という.胎盤片や卵膜遺残,感染,筋腫合併,胎盤ポリープが原因となり,子宮壁の過伸展,産褥初期の不摂生,非授乳婦人,膀胱直腸の充満,内分泌異常,創傷治癒機転障害などにより助長される.産褥日数に比し子宮底は高く,子宮は柔軟で血性悪露排出が続いて量も多く,血栓剝離により比較的大量の出血をきたすこともある.
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