特集 全国助産婦学校学生研究論文集・1
妊娠,分娩,産褥を通じて看護した1症例における妊婦とのコミュニケーション
荒木 京子
1
1北海道大学医学部付属助産婦学校
pp.11-21
発行日 1972年6月1日
Published Date 1972/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204377
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はじめに
さいきん,看護における人間関係,コミュニケーションのあり方が多く論ぜられておりますが,妊産婦を看護していて,やはりコミュニケーションの良し悪しが,その後の経過に大きな影響をおよぼすことをたびたび感じることがあります。とくに分娩が間近い妊産婦の心境は複雑であり,分娩に対する不安と恐怖の念は計り知れないものがあります。これらに対し,包括的に援助をし分娩に導びくことは,産褥,育児への経過を考えると,直接介助するよりもむずかしいことであると痛感しております。
ここに,里帰り出産を望み転医されてきました初産婦を受けもちまして観察しましたので,妊娠,分娩,産褥を通じて看護した症例を報告致します。
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