特別レポート
ソビエトの保育事情—下—
土屋 多喜栄
1
1都立練馬高等保母学院
pp.68-69
発行日 1972年2月1日
Published Date 1972/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204323
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ピオネール(子ども)宮殿
緑の都キエフではドニエプル川の近くにあるドニエプルホテルにとまった。ここは労働者の住宅街とホテルがすぐ近くにあり,夜は公園へ散歩,夕方は高層アパートの下の庭で子どもたちと遊ぶなどして非常にたのしくすごすことができた。
キエフへついた次の夕方,3,4人で高層アパートの下にある庭のベンチに腰をおろした。2,4歳くらいの子どもたちが5,6人あそんでいた。さあなんといって子どもに近づくか,どうしたら子どもが私たちの側にきてくれるか?私たちはおもむろに目本の折紙をとり出し横浜の男の園長さんが,飛行機を折ってとばした!これが成功,サマリヨート(飛行機)ネ,スユリコワムレット(お年はいくつ?)と声をかけ「つる」や,「やっこさん」「花」などいろいろなものを折って見せた。すると,くるわくるわ,子どもたちがいつの間にか,どこからか出てきて,まるで折紙の講習会のようになった。
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