あんてな
沖縄における風疹障害児の実態と今後の課題
近 寅彦
1
1厚生省母子衛生課
pp.57
発行日 1971年11月1日
Published Date 1971/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204271
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1964年から1965年にかけて沖縄に風疹が大流行し,妊娠初期に風疹に罹患した妊婦から,先天性心疾患,先天性白内障,先天性聴力障害などの心身障害児が多数出生した。このため琉球政府から要請をうけた本土政府は第一次検診班(1969年1〜2月),第二次検診班(1969年4〜5月)および聴覚障害児に対する聴能訓練,教育実技指導などの教育指導班を派遣し,その実態を明らかにするとともに,障害児に対して育成医療による手術,補聴器の交付,聴能訓練や言語指導をする風疹学級担当教師の研修などを行なってきた。
これらの風疹障害児の大多数が今春就学年齢に達することになるので,総理府は,厚生省,文部省の協力を得て,平山宗宏教授(東京大学医学部保健学科)を団長とする検診,教育判別,行政指導からなる第三次検診班を昨年11〜12月に派遣し,対策の推進に努めた。このほどその報告書が提出されたので風疹障害児の実態を紹介し今後の課題について述べてみたい。
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