特集 助産婦に必要な薬の知識
(2)新生児とくすり
新生児の仮死,呼吸障害の薬物療法
村田 文也
1
1都立母子保健院小児科
pp.19-26
発行日 1969年10月1日
Published Date 1969/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203812
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I.はじめに
米国の著名な新生児学者であるClement A.Smith1))が,肺硝子膜症の診断と治療に関して自己の経験と意見を記した論文の最後に,「新生児疾患の推奨すべき治療方法の大きな原則の1つは,価値あることが証明されない手技や薬物,また適応がはっきりしない手技や薬物を取除くことである」と述べている.換言すれば,(医学の進歩のために行なう治療試験は別として)日常の診療においては,効果と適応症がはっきりした治療手技および薬剤だけをしっかりと理解しておくことが大切である.
また,新生児に薬剤を投与する際には副作用に注意しなければならない.したがって投与量の計算が正確でなければならない.
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