インドネシアからの手紙
インドネシアの風俗と習慣(続)
森 みね子
1
1鹿島インドネシアカリブランタス出張所
pp.60-61
発行日 1968年9月1日
Published Date 1968/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203627
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この国の医療事情を知るために
BKIAのように,独立採算で立派に女性の職業を持つものは羨望される.よく若い女性の口から"自分も助産婦になりたい"という言葉をきくと,放っておくのが惜しまれる.そんな考えをもつ若い人は,きっとこの仕事に意欲を燃やして働くであろう.時には進んだ日本で勉強してみたい,といっていた見習い看護婦もいた.
私はこの国の医療事清を知るために,市の公衆病院を選んだ.日本でいえば国立病院の類いであろう.なぜここを選んだかといえば,最も多くの一般の患者を扱っている病院だからである,この他にもカソリック系の設備のゆき届いた病院はあるが,上流階級や高額所得者しか利用できない.念のために一巡させてもらったが,庭の草花の手入れにまでゆき届いた院内は,その財源の豊富さとバックの大きさを物語るのに十分であった.
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