研究
長大病院産科における子宮破裂11例の考察
堤 アツヱ
1
1長崎大学医学部付属助産婦学校
pp.49-54
発行日 1967年8月1日
Published Date 1967/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203445
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まえがき
子宮破裂は決して多いという疾患ではないが,急を要するものであるだけに,単に産科医師だけの問題でなく,私たち,助産婦にとっても同じように重要な産科合併症の一つである.
すなわち,私たちが所属するような大学付属病院とか,または産科専門医の監視の届くような医療機関ではともかくとして,いったん,専門医のいない辺地などにおいて,助産婦として独立して業を営んだような場合には,結局は助産婦だけで診断しなければならず,また,診断がはっきりしなくても事態の重大なことを判断し,これを完備した医療施設に送ることは私たちにとってもぜひとも必要なことであり,一刻も早くこのような措置をとるかどうかは,患者の生命の危険が切迫しているだけに,助産婦に課せられた使命は重大といわねばならぬ.
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