臨床育児相談ノート
体操はでぶの最良の治療法
高口 保明
1
1栄養短大
pp.28-29
発行日 1967年8月1日
Published Date 1967/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203437
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はじめに
臨床育児相談という言葉を使ったことについていちおう述べたい.臨床はclinical,すなわち"患者を観察することによって病気の研究に関与する"である.育児相談では,普通は病気の発見・治療が主眼ではないから,clinicalはおかしいと思われるかもしれないが,相談の対象はやはり一種の患者patientなのである.なぜなら,相手は普通健康児であっても,なんらかの問題(Well child's problems)をもっているのである.育児が円滑にゆかぬとか,あるいはいわゆる微症状(subelinical sympton)で悩んでいる.
育児相談という言葉をここでは育児指導に対比して使っているが,これは指導と相談をいちおう区別したいのである.保健所などで一般的に行なわれている調乳や果汁の指導.離乳や日光浴の指導等々の指導・教育を育児指導と呼び.なんかの問題をもつcaseについて適切な助言を与え,あるいは処理・治療して,その厄介や心配(troubles)を解決する行為を育児相談と呼びたいのである.
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