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新生児の点眼薬は何がよいか
藤井 とし
1
1都立築地産院小児科
pp.24-27
発行日 1966年4月1日
Published Date 1966/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203162
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はじめに
新生児膿漏眼の予防として,硝酸銀を点眼するCredé氏法は,広く世界的に用いられていました.この方法が行なわれるようになったのは70年前で,これ以前,すなわち1895年前は淋菌感染による新生児膿漏眼は恐ろしい眼疾患で,このために失明する新生児がLeipzigの産院では約10%もあったといいます.これを守るCredé氏点眼法は,新生児の出生時処置として欠かせないものとなっていました.
しかし抗生剤の出現で,ペニシリン,クロラムフェニコール,アクロマイシン,テラマイシンなどの点眼薬が使用されるようになり,現在では硝酸銀液よりむしろ抗生剤を用いている施設が多いかと思います.
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