わたしの助産術
新生児の点眼について
芳賀 梅ゑ
1
1東北大学医学部附属病院周産母子部
pp.116-118
発行日 1978年2月25日
Published Date 1978/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205337
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1.はじめに
新生児の点眼は,その昔,新生児の淋菌性結膜炎(膿漏眼)を予防することに始まったものといわれている。この方法はドイツの学者クレーデ氏の行なった点眼が始まりで今から約90年前に行なわれたものである。胎児が産道内を通過する際に,母体からの淋菌感染によって起こる新生児膿漏眼の予防を目的としている。
この方法が行なわれる以前には,盲人の30%前後は淋菌性新生児膿漏眼に原因したものといわれており,クレーデ氏点眼法が行なわれるようになってからは,その数は著しく減少して0.5〜1%まで減ったといわれている。
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