特集 新生児外科
主要な新生児外科疾患と鑑別を要する新生児の異常
藤井 とし
1
1都立荒川産院
pp.15-17
発行日 1962年9月1日
Published Date 1962/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202397
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新生児外科および整形外科の対象となる疾患は,奇形,分娩外傷,その他子宮内位置異常による変形等であり,なかでも奇形の占める割合は最も大きい.奇形は大きく分けて内臓奇形と外表奇形に分けられ,内臓奇形は主として外科治療の,外表奇形は整形外科治療の対象となつている.ここで取りあげるのは,早期に手術を必要とする内臓の疾患についてである.異常を早期に発見するには,新生児期に見られる症状の特徴を知り,精細な観察をすることが大切である.また新生児外科疾患の頻度,すなわちどの様な疾患が何パーセント位にあるかということを知つておくのも鑑別に際し役立つと思われる.そこで新生児期に見られる症状の特徴,外科疾患症状の頻度を知り症状からみた鑑別を要する新生児の異常について述べたいと思う.
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