研究
予防医学からみた未熟児対策
新垣 繁子
1
,
前林 ミツエ
1
,
古川 タミ子
1
,
田中 隆子
1
,
大林 和子
1
1東京大学医学部付属助産婦学校
pp.51-56
発行日 1966年1月1日
Published Date 1966/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203119
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はじめに
戦後新生児死亡率は急激に減少してきたが,なお先進国の約2倍1)の死亡率を示している.その中で,未熟児死亡率が63.3%2)で,およそ2/3を占めていることから未熟児を適当な方法で助けていけば,新生児死亡率は大きく下ってくることがうなずける.また未熟児は成熟児に比し生下時からかなりのハンディキャップがあり3)養育の面で非常に苦心がなされている.そこで未熟児の今後に残された根本問題はその出生予防にあると思われる.
そこで医学も治療学から予防医学にかわりつつある中で,医学的背景にそって生物学的社会経済学的背景を追求し,予防しうるなんらかの方法を見出したいと考え,研究を始めた.
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