研究
心因性と考えられた月経困難症の1例
山田 文夫
1
,
菅本 一三
1
,
山村 博通
1
1大阪市立大学医学部産婦人科学教室
pp.34-38
発行日 1965年9月1日
Published Date 1965/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203040
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1.はしがき
月経困難症とは,月経に伴って局所的全身的症状を現わす一連の症候群である.しかし,月経時における身体の変調は,個人差が多く,月経時の苦痛も自覚的なものであるので,その定義もおのずからむずかしく,またその判定も困難なことが少なくない.
成書によれば,月経困難症は,1)器質的なものと,2)機能的なもの,とに大別されているが,臨床的に問題となるのは機能的なものである.W. R. Cookeは,この機能的月経困難症を臨床的に次のごとく分けている.
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