連載 私は赤ちゃん・2
オシッコ
田村 昭子
1
1もと東京警察病院高看学院
pp.17
発行日 1964年6月1日
Published Date 1964/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202768
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ボクがオシッコをしただけで喜んだり,ウンチを見てすばらしいのよと報告するのだから,まったく親馬鹿である.ボクが,さらに赤い顔をして大きく泣き出すと,誰かが飛んで来て足を持ち上げてくれる.そこで安心して用を足すのである.「シーシーいい子ちゃんね」「ホラホラ出た出た」「こうして上げるまで,待っているのだから偉いわ,まだ2か月にもならないのに教えるのだから,この子は秀才よ」と,こんな具合である.
この子もオチンチンが大きい.お兄ちゃんがいんのう水腫だから遺伝したにちがいないとはおばあちゃまの診断.いんのう水腫にちがいはなかった.先天性のものなら4か月までに治りますよと先生はおっしゃった.あと1か月経って治らなければ手術をしなければ,手術そのものはごく簡単であるとわかっているが,今から心配になる.
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