書評
鈴木勉・他 著―失語症のグループ訓練―基礎と122の課題
竹内 孝仁
1
1日本医科大学
pp.174
発行日 1995年2月10日
Published Date 1995/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107807
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失語症友の会をはじめとし,各種の「友の会」がほとんど自然発生的に,しかし全国的にかなりの広がりを見るようになって久しい.このような会は,障害をもつ人たちとその家族,これらの人びとの周辺にいる保健婦や施設の職員のやむにやまれぬ思いから誕生することが多く,友の会をつくってはみたものの,さてどのようにそれを運営していったらよいのか迷うことも多いのが現実だったといえる.本書のような指導書が待ち望まれていたのである.
ことばの障害のなかで失語症は脳卒中に多くみられ,彼らは体の不自由さに加えてもう一つの障害に悩むことになる.障害は何であれ行動の不自由さをもたらすが,とりわけことばは,人と人との間を取り持つ手段であるだけに,悩みは深刻である.
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