講座
胎盤に関する新知見
九嶋 勝司
1
1東北大学
pp.13-15
発行日 1961年12月1日
Published Date 1961/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202237
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I.はしがき
胎盤が胎児にとつては呼吸器や,消化器の役目を果たし,恐らくは排泄器の作用の一部も行なつているであろうことは,一般に認められている.しかし,これらの作用が,どのような機転で行なわれているか,ということになると,まだわかつていない点がはなはだ多い.まずこのような点を明らかにしたいと考えて,研究を続けてきた.また,妊娠中毒症は,胎盤成分が存在するときにのみ発生するが,中毒症と胎盤との関係は,どうなつているかということについても研究を進めてきた.研究はまだ完結しているわけではないが,今までに得られた成績について,以下に述べてみたい.
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